薄紅色と白のぼかしのような細い花びらがまるで化粧刷毛のよう・・・
夕方に方に咲き始め翌日の夕方には萎れてしまう儚げな花です。
葉は夕方になると閉じ、眠ったようになるのでネムの木と言う名がついそうです。
繊細で柔らかな花びらは、美しいお姫様のお化粧刷毛のように思えてなりません。
頬紅を一刷け塗った後のように見えます。
梅雨の頃から初秋頃まで花を咲かせています。
近所の公園に1本、合歓の木があります。
夜のお散歩のときに見かけます。
仄暗い街灯の下に浮き上がって見える美しい花は、お伽の国へ誘ってく錯覚に陥りそう・・・
花言葉は歓喜・胸のときめき、優しげな花に私の胸もときめきます。
昼は咲き 夜は恋ひ寝る 合歓木(ねむ)の花
君のみ見めや 戯奴(わけ)さへに見よ 万葉集 (紀郎女)
象潟や 雨に西施(せいし)が ねぶの花 松尾芭蕉
「西施」とは、中国の春秋時代の「傾国の美女」のことで、合歓の花を美女に喩えた歌なのだとか
万葉の時代から愛され続けた花なのですね。
我が家の真っ赤な合歓の木の花が今年は咲きません・・・